ニッケあすも市川
プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 千葉県市川市, 日本
- 年
- 2017
敷地周辺は、古くは日本を代表する毛織工場があり、現在織物業が海外に移転されてゆく中、ベッドタウンの中のショッピングモールや図書館など、生活拠点として再開発されている場所である。土地の再利用と企業の多角化の中で、福祉事業への展開を背景に、今回のプロジェクトは“都市生活の延長としての老後生活拠点”を目標に設計が進んだ。
敷地は東西に長い矩形で、北側には町のシンボルである真間川が流れ、西側に生活拠点施設を持つ住宅地の中に位置している。長手方向に漠然と拡がりがちな機能空間を短手方向へ分割することで、川沿いに広がるボリュームや電車からの視線を意識し、住宅地としての街並と巨大なショッピングモールとを取り持つようにスケールをつなげている。また内部においては、それぞれの空間が日常生活サイズとなるよう、分節を与えている。生活空間、浴槽やトイレなどの介護作業の周囲において、“介護の動きやすさ”に重点をおき研究に基づいた実践を行っている。